
アメリカのグランドサークルといえば、一番有名なのはやっぱりグランドキャニオン。
ラスベガスに旅行に行くのだったら、グランドキャニオンも外せない、という話はよく聞きます。
毎年400万人が世界中から訪れていますからね。アメリカでも5本の指に入る人気観光地です。
でも、今回のドライブ旅行で私が一番楽しみにしていたのは、ユタ州にあるブライスキャニオン国立公園でした。
日本ではあまり知られていないこの国立公園。
私もアメリカに9年間住んでいたにも関わらず、
ブライスの事は最近まで名前すら聞いたことがありませんでした。
でも、今回グランドサークルの観光地を多数訪れてみて夫婦二人で思った事。
「ブライスキャニオンが一番感動した!」
でした。
正直、面積だと 5000k㎡ あり、長さも 450km という巨大なスケールのグランドキャニオンと比べて、
ブライスキャニオンはこじんまりとしていて、高台に登るとひと目でほぼ全てが見渡せます。
でも、そのサイズ感がちょうど良いんですよね。
身近に感じるというのかな。
グランドキャニオンのほうは広大過ぎて、絶壁の深さも一キロ以上あり、
縁に立つと恐怖感のほうがありました(笑)

ブライスキャニオンの一番感動したことは、その構造物の美しさでした。
自然が何百万年もかねて創り上げた物ではあるのですけど、
まるで始皇帝の兵馬俑や、天空の城ラピュタのような、壮大な人工の建築物かのようにも思えてきました。
このあたりに住んでいる先住民にのいいつたえでは、地元の神々を束ねていたコヨーテの神が、
毎晩遊び呆けていた下っ端の神に罰を与えて石化させてしまったというお話もあるそうです。
ちょっと恐いエピソードですが、そんなふうにも見えちゃいますね。
ブライスキャニオンにはいくつかのビューポイントが用意されていますが、オススメはインスピレーション・ポイント。
ブライスポイントも全体が見渡せて綺麗ですが、位置が高すぎて迫力が減少されてしまいます。
日の出もこの場所から私達は拝みました。

ここへ来たら絶対にハイキングはオススメします。
これをしなかったら、ブライスキャニオンに来た意味が半分ありません(笑)
ブライスキャニオン全体を一日かけて歩き回るハードコアなルートもありますが、
それは真夏になると流石にきついので、オススメは Navajo Loop Trail
入り口を見るとジグザグになった道をズンズカと降りていき、
ツノ達の付け根の部分に行くことが出来ます。
フードゥーと言われる岩の塔達を下から見上げると、ブライスキャニオンを二度楽しめます♪
往復1時間ほどのハイキングなどでそれほど難易度は高くないですが、
行きはよいよい帰りは怖い。
帰り道は急斜面をひたすら登ることになるので、運動不足のワタシはかなりヘバリました。




ブライスキャニオンの一番美しい色合いを見るのであれば、日の出がオススメです。
夕日も売りにはなっていますが、太陽はビューポイントの後ろのほうへ落ちて行くので、
一番日が沈む一番綺麗なところは見ることが出来ません。
日が落ちた後の空が綺麗ですが。
日の出は夏場で6時過ぎ位。
昼間は35度位あってかなり暑い場所ですが、
夜はダウンジャケットが欲しいかもって位冷え込みます。
流石は砂漠地帯です。
我々が到着した5時半頃、フランス人の団体が寝袋で寝てベストポジションを陣取ってました。
でもこの人達、朝日が完全に出た後もずっと寝ていました。
せっかく一晩寒い中過ごしていたのに、なんだったんでしょうね(笑)
次回はアンテロープキャニオンについてか、グランドキャニオンについてお話しようかなと思います!