コロナ禍になりなぜだかウェディングドレスよりも、和装での結婚式撮影のご依頼が増えてきたこの頃。
訪れる神社も一日に10件も20件も結婚式が行われる有名な神社よりも、
ひっそりと佇んでいて、地元の人達に支えられている小さな神社さんが多くなりました。
その中でも比較的訪れる機会が多いのが代々木八幡宮さん。
渋谷や新宿からたった数駅。
白金や麻布に負けないくらい名の知れた 都会の高級住宅地の代々木上原から徒歩ちょっと。
そんなエリアにある神社さんですが、一歩境内に足を踏み入れると、
なにか結界が貼っているんじゃないかってくらい、空気が変わるのを感じます。
まるで伊勢神宮のように、森の中にあるような神社さん。
この神社で好きな所の一つが、いい意味でとってもゆるーいところ。
結婚式は一日に二件しか行われません。
そう聞いてもピンと来ないとかもしれませんが、
多くの結婚式場と関わった事がある私達にとってはとっても素敵な数字。
例えば明治神宮では、多い時は一日15件以上の結婚式が行われます。
もちろん、それだけ件数があると新郎新婦さんでの撮影タイムもたった10分。
とても忙しい感じがあります。
逆に代々木八幡宮さんの場合、敷地内は結婚式を行う新郎新婦さんの貸し切り状態。
かなりゆったりと、お支度から二人の撮影タイム、
家族での記念写真タイムと、一日を過ごされています。
この日結婚式を行われたのは日本人の新婦さんと、
ドイツ出身の新郎さん。
新郎さんのお名前が Wolf (ウォルフ)だったので、
英語読みのウルフにちなんでオオカミの家紋をオリジナルで作られていて、
指輪ケースを見た瞬間、思わず「カッコイイ!!」って叫んでいました。
撮影したのは、春がまだ待ち遠しかった2月中頃。
桜には早いけれど、梅と、ピンクが綺麗な河津桜が咲き始めていました。
新郎さんの紋付き袴の家紋も勿論 wolf。
こんなの特注出来るのがちょっとびっくり♪
お支度が終わると、20分ほど二人だけでの撮影タイム。
参列者の皆さんが来られる前にゆったりと時間を過ごせるのは良いですね。
お支度時間さえ早めにスタートする事にすれば、一時間くらいは境内で撮影する事も出来るみたい。
もちろん、寒い時間からの早起きが前提となりますけどね!
この日はドイツ人のご親戚や友人の皆さんも参列してくれました。
初めての桜茶、まんざらでもなかったみたい。
新婦さんのパパは娘の晴れ姿、もう今にも泣きそうな様子でした。
結婚式は本殿を取り囲む回廊を渡り歩きながらの参進からスタートします。
建物に入る前、神主さんがなぜかここでは、
新郎さん、新婦さんの順番で記念写真を撮るようにリクエストいたします。
初めての際はちょっと戸惑いました。
え?ここで、的な。
家族として並ぶのはここが最後で、
これから出てくる時は新しい家族が始まるよ、的な意味合いなのかもしれませんね。
神社での結婚式というと、左側が新婦家、右側が新郎家で向かい合いで並び、
新郎新婦だけは隣合って神様のほうを向いて執り行われるというのが一般的。
でも、ここでは新郎新婦さんもお互いに向き合っての形となります。
ちょっと子供の頃に遊んだ「はないちもんめ」を思い出します。
って、20代の方はもう「はないちもんめ」ってやったこと無いのかなぁ?
そういえば、三三九度や誓いの杯なども他の神社さんとは少しやり方が違います。
本来、三三九度は「九度」と言うだけあって
一の盃(小) 新郎→新婦→新郎
二の盃(中) 新婦→新郎→新婦
三の盃(大) 新郎→新婦→新郎
合計九回の杯を交わします。
しかし、最近、神前式も時間短縮のため、三三九度の回数を減らして、
5-6回で済ませる神社さんも増えてきました。
一の盃(小) 新郎→新婦
二の盃(中) 新婦→新郎
三の盃(大) 新郎→新婦
という形ですね。
まあ、お酒が弱い人はこの方が助かるのかもしれません。
あとね、代々木八幡宮さんは神前式の最後に行う親族固めの杯、
それを一人一人に行うんです。
通常は全員に一旦お酒を注いだあと、新郎父(もしくは代表者さん)のかけ声で、
皆さん一斉に杯を飲みます。
でもここでは、一人にお酒を注いで、その場で呑んでもらう。
終わったら隣の席に神職さんが移動して、お酒を注いで、の繰り返し。
参列者が30人いたら、ずっとその繰り返し。
いやあ、かなり長い結婚式となりましたよ。
そんな結婚式も無事に終えて、最後は皆さんでの記念写真タイム。
普通にフォーマルで写真を撮った後、
ドイツ人グループではっちゃけ写真も撮りましたよ。
皆さんカップルで参加されていたので、
新郎さんを取り囲んでカップル撮影もちょっと楽しかったw
これから、代官山のレストランに移動しての披露宴です。
ちょっと長くなってきましたので、
その続きはまた次回にでも…
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