Youは何しに日本へ?
2022年頃から急激に増えてきた、海外からの観光客の波。
日本食が美味しいから、田舎の風景が美しいから、東京の都会に迷い込んでみたい、歴史溢れる街並みが好き、などなど様々な理由で日本に来られる方が増えています。
そして、最近 bozphoto & styles のインバウンドのお客様の間で人気な撮影のご依頼の一つが、プロポーズ撮影。
日本旅行にカップルで初めて訪れたのをきっかけに、長年の思いを日本の美しい背景と共に伝えたい。
そんなお問い合わせを毎年、多数頂いております。
スポットは東京タワー、桜満開の新宿御苑、東京ディズニーランドなどありますが、やはり一番人気なのは富士山を背景にした場所でのプロポーズです。
今回ご紹介するのは、2024年の8月にご依頼を頂いた、カナダのモントリオール出身のフェリックスさん。 鹿児島から始まる3週間に渡る日本横断の終盤に河口湖へ訪問。
その際、富士山を背景に、8年間お付き合いした彼女に婚約の言葉を告げたいとのリクエストでした。
プロポーズ撮影の方法について
Bozphoto & styles でプロポーズ撮影のご依頼を頂く場合、2種類のアプローチがあります。
1.プロポーズの瞬間までカメラマンがいる事は内緒。 その瞬間をこっそり撮影します。
2.お二人でのカップルフォトとしてスタート。 決めた背景、タイミングでプロポーズ!
と二つのやり方です。
カメラマンは内緒のプロポーズ撮影
1.のカメラマンを内緒にするやり方は、昔は主流でした。
この撮影の場合、その瞬間までカメラマンは彼女に見つからない適度な距離をはかり、防衛レンズでこっそりと狙います。
当日を迎える迄の間、google map とストリートビューなどを含めて、場所やタイミングなどの相談を念入りにご相談させていただきます。
この方法の欠点は、撮影日当日、カメラマンにほとんどコントロールが無いこと。 人が多い場所ですと通行人に邪魔されてしまう可能性がありますし、立ち位置の指示も出来ないので、東京タワーを背景に撮りたかったのに、お二人がイマイチのアングルでプロポーズを始めてしまう事も。
中々カメラマン泣かせです。
カップルフォトでスタートのプロポーズ撮影
私達がオススメしているのはこちらの方法。 まずはエンゲージメントフォト、カップルでの記念写真として撮影のご依頼を頂きます。 旅行の記念だったり、お付き合いして五周年だからとか、何か理由を付けていただいて。
それで最初の一時間くらいは普通に私服での思いで作りの写真を撮ります。
そして、東京駅だったり、桜が満開の木の前だったり、事前に決めておいた場所にたどり着いた時、私が何らかのサインを出します。
「今こそチャンスですよ」的に
そこでポケットに忍ばせていた指輪を出して、自分の思いを伝えていただきます。
ストリートフォト的なプロポーズ撮影
でも、まだ結婚する予定じゃないのにカメラマンを雇うって変。
プロカメラマンが来るって事は、何かあるんじゃないの?
そんな風に彼女に詮索もされたくないし、やっぱりその瞬間までは内緒にしておきたい。
そう思われる方はけっこういます。
そこで思いついたのが、ストリートフォトグラファーのフリをするやり方!
最近、TikTok や インスタのリールで、
「ストリートフォトを撮っているんですが、素敵な貴方を撮らせてくれませんか?」
って道ばたでカップルや変わった人に声をかけて、写真を撮るって投稿、最近よく見かけませんか?
そんな感じで赤の他人のフリをして二人に声をかけて、まずは数枚だけ何でも無い写真を撮ります。
その後、彼が希望していた場所にまで連れて行き、背景が綺麗に撮れそうなアングルを整えたら、後は彼に GOサインを出します。
こちらのほうが、隠れている必用が無いので、私としても決定的瞬間を近くから、沢山撮ってあげる事が出来ます。
ここ数年で10回くらいこのやり方を取りましたが、今の所「いや、撮影して欲しく無いです」と彼女さんにお断りされたことはありませんでした♪
今回もそんな感じでフェリックスさんとは綿密に打ち合わせをして、当日を迎える事になりました。
お天気に左右される富士山撮影について
フェリックスさんさんのエピソードをお伝えする前に、富士山撮影での注意点を一つ、お伝えさせていただきます。
富士山って実はとっても気まぐれってご存じでした?
富士山のお膝元、河口湖や山中湖でも、富士山が全く見えない状態に日があります。
雨や曇りの日はもちろん、周りは晴れているのに、富士山の辺りだけ雲が覆い被さってしまう事もしばしば。
7月〜9月頃の夏場は特に湿気で雲が出やすく、富士山が完全に見える確率が一番低いです。
逆に一番綺麗に見えるのは、11月から3月頃の秋〜冬の間。
そして、早朝〜10時頃までがベストで、お昼頃から雲隠れするケースも多いです。
ですので、インドネシアのモデルさんからご依頼を頂いた時のように、朝5時から撮影させていただいた事もありました。
富士山での撮影の際は、お天気予報や、富士山の見える確率情報を色々と調べてご相談させていただいてます。
河口湖の大石公園でプロポーズを
話は戻って、フェリックスさんのプロポーズ撮影について
数日前に台風が来てましたが、この日は台風一過で朝から東京も山梨県も晴れ模様。
天気予報も「一日問題ありません!」の表示でした。
しかーし、山の天気は中々気まぐれな物。
約束の30分前に公園に到着し、プロポーズと、その後のフォトセッションのスポットを下調べしていたら、突然現れたどんよりした雲。
数分と立たないうちに辺り一面はバケツをひっくり返したかのような土砂降りとなってしまいました。
なんてこった!
二人は河口湖から30分かけてバスで長崎公園に訪れる予定でしたが、到着しても雨宿り場所は皆無。 もし雨が止んだとしても、周辺はずぶ濡れで、プロポーズでは定番のひざまずきポーズも難しそうでした。
そこで彼にメッセージ。
「雨でこの公園では撮影も出来そうに無いから、大石公園に変更しましょう! 乗ってるバスを終点まで行けばOKです」
との指示を出しました。
私は一足先に大石公園にまで車で行き、プロポーズに良さそうなスポットを探す事に。
あいにくの雨で肝心の富士山は雲隠れしてしまいましたが、90種類以上、四季折々の花々を楽しめるエリアもあるこの公園。
バスを降りたらそのスポットにまで向かうよう、彼に伝えました。
急遽変更した撮影スポット
二人が乗っていたバスは交通渋滞により、本来の予定よりも20分以上延滞して到着。でも、そのおかげで、撮影スポットを探すのに十分な時間を取る事が出来ました。 そして更に運が良かったのが、そのタイミングで雨がピタリと止んだ事。 道路状況も空気を読んでくれたのかも!
公園前の売店辺りで二人らしき人を見つけて近づいて行くと、フェリックスさんも私の存在に気がついたらしく、こちらに向かって軽くウィンクしてくれました。
そこで、撮影スポットへの行き方を説明した、最終的なメッセージを彼に送信。スマホで彼女の写真を撮りつつ、私からのテキストもチェックしていた様子でした。 しっかし、撮った写真を見せてとせがんでいた彼女。 そのタイミングでメッセージがポップアップしないよね、とちょっと焦りました。
紹介した場所に二人が近づいた時点で、私の方から二人へお声がけ。
例のストリートフォトグラファー的に「写真を撮らせてくれない?」って聞いていたら、
彼女も No problem! って答えてくれました。
そして、運命の瞬間。
二人に背中向き合わせのポーズを作ってほしいと頼み、そのタイミングで私の帽子をさっと脱ぎました。それが「ここで指輪出してね」と彼と事前に決めていた合図。
ポケットからガサガサと指輪ケースを取り出して、彼女に「振り向いて」と声をかけたフェリックスさん。
指輪を見た瞬間、何が起きたのかをすぐに察知した彼女。 すぐに号泣。
Yes, Yes, Yes,
そんな彼女の声が聞こえてきました。
二人が大石公園に辿り着いた瞬間にやんだ雨。
でも、プロポーズのタイミングで、ほんの1-2分だけもう一度降り注いだ小雨。それが二人を祝福してくれたかのようなタイミングで、写真までドラマチックに仕上げてくれました♪
プロポーズが成功した後は、二人でのフォトセッションへ
そこからは一時間ほど、二人の記念のフォトセッションをお花畑で。
あいにくの富士山は見えませんでしたが、案内してあげた植物園スペースに二人もとっても満足してくれていた様子。 そのまま公園の隣にある「ハナテラス」というお洒落ショッピングエリアへ。 雨上がりのお散歩しながらの、爽やか撮影タイムを過ごしました。
そして撮影も終わりの時間となったころ、河口湖を眺めてみると、どんよりと空を覆っていた雲が移動して、富士山がくっきりと見えるじゃないですか! チャンス、とばかりにプロポーズの写真をもう一度再現。 そして、元々の撮影場所だった長崎公園にも訪れて、富士山のベストビューでも撮影。
撮影を終えて二人のホテルに向かうタイミングで富士山は再び雲隠れ。 なんとも全てがタイミング良く、そしてドラマチックに進んでいったこの日の撮影でした。
プロポーズの撮影プランについて
bozphoto & styles は東京・吉祥寺を拠点にした小さな写真事務所。全国各地へ結婚式、ウェディング前撮り、カップルフォトの他にも、七五三やお宮参りなどの家族写真も手がけております。
交通費は東京都内であれば無料です♪
プロポーズ撮影は 55,000円からで承っております。
まずはお気軽にお問い合わせフォームかLINEからご連絡を。
詳しくご相談させていただきます
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